教室で席に座っている時、後ろの席の誰かが自分の後頭部をじっと見ているのではないかという妄想に毎日怯え、体育館の整列では常に一番後ろを陣取って自分の地肌を誰にも見られないように必死だったあの頃の私は、薄毛というコンプレックスに完全に心を支配されていました。中学三年生の頃から始まった抜け毛は、高校に進学しても止まることを知らず、鏡を見るたびに自分の価値が失われていくような感覚に陥り、部活動も辞め、週末も部屋に閉じこもってばかりの暗い青春時代を過ごしていました。誰かに相談したいけれど「あいつハゲてる」と思われるのが怖くて、親にも本当の悩みを打ち明けられないまま、市販の帽子を何個も買っては四六時中被り続けることで何とか自分を保っていましたが、ある日、鏡の中の自分の絶望的な表情を見て、このままでは一生この闇から抜け出せないと強く感じ、震える手で母親に全てを告白しました。母は驚きながらも優しく抱きしめてくれ、すぐに女性も通える専門のクリニックを探して予約してくれたことが、私の人生を大きく変えるきっかけとなりました。診察で明らかになったのは、重度の鉄欠乏性貧血と、ストレスからくる円形脱毛症の複合的な症状であり、若はげだと自分だけで思い込んでいたものが、実は適切な治療で治る「病気」だったのだと知った時の安堵感は今でも忘れられません。そこから半年間、処方された鉄剤を飲み、頭皮のケアを徹底し、何よりも母と一緒にウォーキングを始めたり好きな音楽を聴いてリラックスする時間を作ったりしたことで、あんなに薄かった頭頂部から力強い毛が生え始め、地肌が隠れていくのを実感するたびに、私の心からも少しずつ霧が晴れていきました。卒業式の日、私は帽子を被らず、美容室で綺麗にセットしてもらった髪で堂々とクラスメイトの前に立ち、友人たちと心から笑って写真を撮ることができました。あの時の絶望を知っているからこそ、今髪があることの尊さを誰よりも感じていますし、もし今同じように暗闇の中にいる十代の子がいたら、世界はもっと優しくて、解決策は必ずあなたのすぐそばにあることを伝えたいです。勇気を出して誰かに頼ることは、決して負けではなく、自分を救うための最高にかっこいい行動なのだと、今の私は自信を持って言いきれます。
周囲の視線が怖かった私の十代の薄毛克服物語