長年くせ毛に悩んできた私は梅雨時期になると広がる髪をどうにかしたくて毎年当たり前のように縮毛矯正をかけてきましたが四十代に入ったある年に受けた施術が一生のトラウマになるほどの後悔を招きました。いつも通り美容室で真っ直ぐにしてもらった直後は手触りの良さに満足していたのですが家に帰って鏡をまじまじと見た瞬間に自分の目を疑いました。これまでは髪のうねりで隠されていた分け目や頭頂部がピシッと真っ直ぐになったことで驚くほど地肌が強調されまるで髪の毛の量が半分になってしまったかのような貧相な印象になっていたのです。特に洗面所の強い照明の下で見ると地肌の白さが浮き彫りになり周囲から薄毛だと思われるのではないかという恐怖で外に出ることさえ億劫になってしまいました。周囲に相談しても髪が綺麗になったねとお世辞を言われるだけで自分の中では全く納得がいかず鏡を見るたびに溜息をつく毎日が続きました。なぜこんなことになったのかを必死で調べた結果加齢によって髪が細くなっていたところに強力な矯正をかけたことで根元のふんわりとした立ち上がりが完全に失われ髪が頭皮に張り付くような状態になっていたことが分かりました。あの時美容師さんに相談してメニューを変更していれば良かったと自分を責めましたが一度真っ直ぐにしてしまった髪はすぐには元に戻りません。そこから私は必死にボリュームアップのための試行錯誤を始めました。分け目をジグザグに変えてみたりマジックカーラーをトップに使って無理やり高さを出したりしましたが縮毛矯正がしっかり効いている髪はなかなか癖がつきにくく苦労の連続でした。結局髪が伸びて矯正部分がなくなるまでの約一年間は帽子を被ったり部分ウィッグを検討したりしながら精神的に非常に不安定な時期を過ごしました。この失敗から学んだのは自分の今の髪の状態を客観的に把握し若かった頃と同じメニューを盲信してはいけないということです。今は縮毛矯正を卒業し髪に優しいトリートメントやカットの工夫でくせと付き合っていますが当時の写真は今見ても心が痛みます。同じように薄毛が気になり始めている女性には私の二の舞になってほしくないと心から願っています。