私が自分の髪に異変を感じ始めたのは高校二年生の秋頃で、毎朝枕に付いている抜け毛の量が明らかに増え、鏡を見るたびに前髪の隙間から地肌が透けて見えるようになったことに気づいた瞬間の衝撃は今でも忘れられません。体育の授業で汗をかくと髪が束になってさらに薄さが強調されるのが怖くて、授業が終わるたびにトイレの鏡へ駆け込んで必死に髪型を整えたり、友人の視線が自分の頭頂部に向いているのではないかと被害妄想に陥ったりして、大好きだった学校に行くこと自体が苦痛になってしまいました。ネットで検索しても出てくるのは成人向けのAGA治療ばかりで、十代の自分が何をすればいいのか分からず、誰にも相談できない孤独感から夜中に一人で泣いたことも何度もありました。このままでは全部抜けてしまうのではないかという恐怖に耐えきれなくなり、意を決して父親に相談したところ、父は笑わずに真剣に話を聞いてくれ、翌週末に近くの皮膚科へ連れて行ってくれました。診察室で先生から、私の抜け毛は遺伝的な要素だけでなく、当時の受験勉強による極度のストレスと、深夜までスマホを見ていたことによる睡眠不足が重なった結果である可能性が高いと説明され、処方された頭皮用の外用薬と並行して、生活習慣を徹底的に見直すようにアドバイスされました。それからは毎日深夜零時には必ず就寝するようにし、食事も母親に協力してもらってタンパク質と野菜を多く摂るように心がけ、大好きだった炭酸飲料やジャンクフードを控えるようにしました。治療を開始してから最初の三ヶ月は変化がなく、逆に抜け毛が増えたような気がしてパニックになりかけましたが、先生の言葉を信じて淡々と生活を整え続けたところ、半年が過ぎた頃に生え際に短い産毛のような毛がたくさん生えてきているのを見つけ、その時の喜びは言葉では言い表せないほどでした。一年が経つ頃には以前のようなボリュームが戻り、今では自信を持って前を向いて歩けるようになり、あの時勇気を出して親に相談し病院へ行って本当に良かったと心から実感しています。十代での薄毛の悩みは本当に辛いものですが、一人で抱え込まずに周囲の助けを借りることで、必ず解決の道は見つかるということを同じ悩みを持つ皆さんに伝えたいです。